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2019年4月道コン感想(前編)

ちょうど、総合資料も出ましたので、今日と明日の2日間で4月道コンの感想を書きたいと思います

 

1日目の今日は、国・数・社です



まず国語から

 

大問1

問1、問2の漢字はそれほど正解率が低い問題はありませんでしたが、問3の部首

 

「ころもへん」と「しめすへん」の区別つかないんでしょうね(^_^;)

 

漢字と言えば、読み書きだけで、部首の成り立ちまで調べるようなことないんだろうなぁ

 

ただ、覚えるだけではつまらないので、こういった要素を取り入れながら興味を引かせるのが、うまい漢字との付き合い方だと思うのですが

 

(2)の画数は、問題文中に「画数順」との記載がなければ書けなかったでしょうね

 

問4みたいな問題は、私は非常に好きです(*´▽`*)

 

小学生の国語の授業では定番の問題です

 

問5の(3)は、メモに書かれていることで、発表内容にないものを取り上げなければいけないのですが、うちの生徒の解答には押す前のことが書かれていないものが目立ちました

 

きっと、問題文の直前に「真っすぐに押せませんでした」、直後に「乗っている人の命にかかわる」と書いてあるので、その2つのメモの間の部分を書けばいいと、短絡的に考えたのでしょうね

 

問題文の一部しか見ていない証拠です

 

 

大問2

問2は、ばあちゃんの2つの思いを答えるのですが、29行目に「それもあるが」と言ってますから、そこまでに書いてあることで1つ、その後で書かれていることでもう1つですよね

 

問4なのですが、「そんなふうにはならない」から、かなり前のばあちゃんの言葉まで飛ぶのはちょっと乱暴じゃないですかね…

 

確かに神妙な顔つきになってうなづき返してますから、同意していることはわかります

 

採点基準表の別解例にあるように、ばあちゃんの直前の言葉である「自分の置かれた場所に不平をこぼし、努力もしないで不幸じゃと嘆き、人を恨み、天をのろって生きていく」の逆を書く方がいいように思いますよ

 

 

大問3

問2は得点率低かったですね(国語の問題で一番低かった)

 

そんなに難しかったかな…(^_^;)余剰分という同じ言葉も含んでいるんだけど

 

直後の「そこで大切なことは…」に引っ張られたんですかね

 

問3は「鶏の腹を裂かない」というたとえの印象が強すぎて、うまい表現を探そうとすると見つからなくなります

 

問4は、前置きである「人の手の入っていない本来の自然」が原生自然のことであると見抜き、原生自然について書かれた33行目、「さらに」という接続詞から始まることで追記だとわかる37行目以降の2つの部分から理由を見つけ出せばよかったのです

 

片方だけで3点という部分点が多そうです

 

 

大問4

古文にしては、珍しく?得点率が低くなりましたが、これはひとえに「内容を勘違いした」生徒が多かったためではないかと

 

問2と問3は連動してますから、問2を間違えた場合は問3も間違えます

 

そういう風には作ってほしくないのですがね(^_^;)

 

問2で「エ」、問3で「関東の水と間違えた」「水の種類を間違えた」と書いた子が多いのではないでしょうか

 

 

昨年4月、そして今回の結果から見て思ったのが、中学生にも古文の文法の知識を与えて、きちんと現代語訳できるようにした方がいいのではないかと

 

どのみち、高校で習うわけです

 

中学校で「ゆるい」古文に慣らされてきて、いきなり高校に入った途端に、全訳だ品詞分解だと言われるわけですから、それは苦手にもなりますよ(^_^;)

 

夏休み以降、道コンが終わった後の集団授業で、ちょっと組んでみようかと思っています

 

高校生が受けてもいいかもしれませんね

 

 

続いて数学

 

昨年のような酷いことにはなりませんでしたが…

 

年々、数学できなくなっているように感じますね(^_^;)

 

大問1

ノーコメントで通過したかったのですが、この得点率を見るとそういうわけにはいきませんね

 

問5が、なぜ40%弱なのかさっぱりわからないのですが…

 

まあ、考えられるとしたら比例と勘違いしたとしか

 

問6は、角の二等分線を使えと言われなければ作図できないのでしょうか?

 

垂直二等分線が、角の二等分線が、どういった点の集合なのかを、もう一度教科書を読んで確認してください

 

 

大問2

問1は、表を書いてもらって、規則性を見つけ式を立ててもらうことが多いのですが、それだと累乗の時に対応できないんですね

 

ですので、きちんと3×3-1、3×4-2、3×5-3、3×6-4として、3(n+2)-n=2n+6、とやりましょうね

 

問2は…これで36.8%という数字からも、いかに方程式の文章題を苦手(というか最初から解く気がない)としているかがよくわかります

 

 

大問3

問3の得点率が極端に低いわけですが、これには理由があるんです

 

傾きがaのため、交点の座標がすごいことになるからなんですよ

 

Dのx座標をtとおけばいいだけなんですがね

 

あと、別解例のように等積変形を使うのもスマートでいいですね

 

 

大問4

私が生徒によく言うことの1つに「証明や角度で困った時は、二等辺三角形を見落としていることがほとんどだ」というものがあります

 

問1もまさにそれで、BC=ECから△CBEは二等辺三角形で∠CBE=∠CEB(FEB)

 

後は平行線の錯角が等しいことを使えば、∠AEB=∠CBE=∠FEBとなるわけです

 

証明の最後の1つはA=B、B=C、だからA=Cという三段論法を使うことが非常に多く、仮定は必ず使います

 

そして、証明するべき三角形を並べて書くことも、同じ長さや同じ角度のところに印をつけ最後にどこが等しいことを言えば証明が完成するかといったこともしていないのでしょう

 

そういった下準備もせずに、いきなり書き出すから途中で手が止まるのですよ

 

 

大問5

問1(2)は解説の通りでいいでしょう

 

問2は面白い問題でしたね

 

一次関数の利用なんですが、なかなかこういった問題は今まで出題されなかったので、いいと思います

 

同じろうそくなのだから、傾きが同じであることにきがつくかどうかなのでしょうが、ただ3.7%は残念過ぎますね

 

そこまで難しい問題ではないですよ

 

残り時間の関係もあったのでしょうが、TOP校を目指している子はできなければいけません

 

 

8月までは標準と裁量の区別がありませんから、裁量問題校を受験する人は、大問1の24点分を引いた36点分で自分が何点取れているかを見た方がいいですよ

 

もちろん、裁量問題にも得点率がかなり高い問題も出題されるので、大問1の分の点数が丸々なくなるわけではありませんが、少なくともこんなに楽ではないということです

 

 

最後に社会

 

まだ選択問題があるので、点数にバラツキがあると思いますが、今年の公立入試を意識したのかどうかはわかりませんが、中難度の問いが多く(特に大問1)、いつもに比べて難しく感じた人も多かったのではないでしょうか

 

その大問1

問1は、定番のアメリカの農業の問題なのですが、ただ場所を覚えるのではなく、小麦はどういったところで栽培されているのか(温暖?冷涼?、降水量多め?少なめ?)とか、綿花の栽培に黒人奴隷を多く使っていて、南北戦争は奴隷制に賛成反対で国の意見が分かれたために起こったとか、そういった背景も知っていれば少なくとも、小麦や綿花(ましてや、さとうきび)は選ばないはずなのです

 

問5は、解説ではあっさりと書いてますが、そもそも資料問題というのは問われている国だけではなく、他の国についても考えて正解を絞り込んでいくというのが普通です

 

私は人口密度からすぐにBがフランスだとわかりましたが、解説にはそう書いていないんですよね(^_^;)

 

オーストラリアは中央部が乾燥帯であることを知っていれば、森林割合が小さいのでA

 

ロシアとブラジルの選択は、森林割合よりも人口密度と農地の割合の低さでDをロシアと決めた方がいいと思います

 

問6の鉱産資源は、日本の主な鉄鉱石と石炭の輸入先はどちらもオーストラリアなので、2位以下で決めることになります

 

ここで重要なのがブラジル

 

ブラジルは鉄鉱石は採れますが、石炭は採れません

 

石炭というのは、字が示す通り「山」の近くで採れることが多いです

 

アパラチア山脈(アメリカ東部)、グレートディバイディング山脈(オーストラリア東部)など

 

インドネシアも環太平洋造山帯に含まれていますよね

 

 

大問2は特になし

 

 

大問3は、問2(2)の年代並べ替えが、やはり得点率が低くなりました

 

保元の乱のせいでしょうね

 

まあ、ここで活躍した平清盛が、続けて起きた平治の乱で源義朝を倒し、平氏全盛の世を築くことになると知っていれば、年号は知らなくても並べかえできるのですが…みんな歴史を線ではなく点で覚えてますからね( ノД`)シクシク…

 

 

大問4は、問5の資料問題ですね

 

まず目につくのが人口(エは大阪)、次に製造品出荷額の低さ(ウは鹿児島、静岡は東海工業地域、広島は瀬戸内工業地域)残った2つは静岡と広島なのですが、広島を2番目に人口が少ないとしているのは乱暴ですね

 

やはり、漁業産出額で静岡を選ぶ方が間違いないと思います(広島も牡蠣の養殖などが盛んですが、遠洋漁業は衰退したとは言え、太平洋に面し大きな漁港を数多く抱えている静岡県の方が上です)

 

 

大問5は、問3が定番の出題

 

浄土の教え(浄土信仰)と浄土宗・浄土真宗は違いますよ

 

問4の、新古今和歌集→藤原定家は知らない人が多かったでしょう(消去法で絞れますが)

 

 

大問6の問2は好きな問題です

 

2つのできごとの関連性を問うような出題は、どんどん増やしてもらいたいです

 

 

大問7は…

 

伊藤博文って、こんなに認知されなくなったんですね(^_^;)

 

新紙幣の話ではありませんが、私が小さかった時は伊藤博文が千円札だったんですよ

 

まあ、完全解答なので記号で間違えたのかもしれませんが

 

それと、範囲外の「政党内閣」の話を出したのは、問題作成としてダメですね

 

これは反省してほしいです

 

あと、問6の薩英戦争を並べ替えで出すのはちょっと…

 

せめて薩長同盟にしてほしかった

 

 

明日は理科と英語です

 

それでは、今日はこのへんで



| 道コン解説・感想 | comments(2) | trackbacks(0) |
comment
江別市民 | 2019/04/13 1:29 PM
>中学生にも古文の文法の知識を与えて、きちんと現代語訳できるようにした方がいいのではないかと

激しく同意します。
平家物語の出だしを暗唱させるがごとき無駄な作業は省いて、基本的な動詞、形容詞、形容動詞、助動詞の活用を覚えさせるほうが有意義ですよね。
どうせ現代語でも活用は覚えますし、覚え方も語呂合わせで楽しいですし。
たかとりーな | 2019/04/15 11:08 PM
どうも、今の中学校から高校にかけての古文の扱いが、小学校から中学校にかけての英語の扱いとダブルんですよね…
中途半端な知識を与えたがために、上の学校に行って苦しむのが目に見えているというか
まあ、古文の文法を教える前に、現代語の文法が先なんですけどね
トップレベルの子でも品詞を知らない子が結構いて…



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