毎年恒例と言うほどではありませんが、進路決定に何らかの参考になるかもしれませんので、11月道コンの結果から志望者動向を考えてみることにします
まず、過去3年の10月と11月の道コンの受験者数の比較からです
2018年11月道コン(裁量)5198名(うち石狩3620名)
2017年11月道コン(裁量)5155名(うち石狩3632名)
2016年11月道コン(裁量)4787名(うち石狩3387名)
2018年10月道コン(裁量)3845名(うち石狩2689名)
2017年10月道コン(裁量)3728名(うち石狩2734名)
2016年10月道コン(裁量)3608名(うち石狩2626名)
10月や11月同士を比べるなら数の増減でも良さそうですが、10月と11月を比べるには数が違いすぎます
なので、いつもの様に志望者の中での割合で比べていこうと思います
あと、旧学区別の道コンの受験者数を見てみると…
2017年11月道コン(石狩3620名)
旧第1 803(22.2%)
旧第2 636(17.6%)
旧第3 425(11.7%)
旧第4 449(12.4%)
旧第5 828(22.9%)
旧第6 147(4.1%)
旧第7 281(7.8%)
2017年10月道コン(石狩2689名)
旧第1 615(22.9%)
旧第2 488(18.1%)
旧第3 265(9.9%)
旧第4 408(15.2%)
旧第5 562(20.9%)
旧第6 67(2.5%)
旧第7 241(9.0%)
2017年11月道コン(石狩3632名)
旧第1 829(22.8%)
旧第2 596(16.4%)
旧第3 426(11.7%)
旧第4 500(13.8%)
旧第5 829(22.8%)
旧第6 139(3.8%)
旧第7 249(6.9%)
2017年10月道コン(石狩2734名)
旧第1 610(22.3%)
旧第2 509(18.6%)
旧第3 326(11.9%)
旧第4 405(14.8%)
旧第5 515(18.8%)
旧第6 77(2.8%)
旧第7 229(8.4%)
2016年11月道コン(石狩3387名)
旧第1 745(22.0%)
旧第2 544(16.1%)
旧第3 395(11.7%)
旧第4 483(14.3%)
旧第5 776(22.9%)
旧第6 109(3.2%)
旧第7 264(7.8%)
2016年10月道コン(石狩2626名)
旧第1 571(21.7%)
旧第2 453(17.3%)
旧第3 251(9.6%)
旧第4 410(15.6%)
旧第5 565(21.5%)
旧第6 62(2.4%)
旧第7 251(9.6%)
10月どうし、11月どうしを比べると、旧学区別の動向がそっくりなのは変わりませんね(10月→11月で旧第5が増えて、旧第2が減る)
そして本題に入る前に、これはあくまでも今年を含めた3年間の11月末と2年間の10月末、そして今年の8月という時期で志望者の動向を比較しただけの話です
ここから、学校・塾などでの面談を経て動向は変化していきます
ですから、あくまでも「今の時点のもの」であって「確定的なものではない」ということに注意してください
そういうことを踏まえて、8月道コンの時にまとめたものに今回のものを書き加えたものを、お見せします
年度 第一志望者 石狩管内の裁量受験者に対する割合
札幌南(今春1.34倍)
2018年11月 301(8.3%)
2017年11月 321(8.8%)
2016年11月 282(8.3%)
2018年10月 195(7.3%)
2017年10月 209(7.6%)
2016年10月 206(7.8%)
南は、8月の時に「過去最高だった昨年を上回るほどではありませんが、それでも近7年で2番目に高い割合です
もう倍率は下がらないでしょうね…」そうコメントしていたのですが、10月、11月と割合が減っています。ここに来て他への出願を模索し始めましたかね。ただ、南からどこに変えるのか?というのがポイントでして(^_^;)
すんなり北とはいかないんですよね。
札幌北(今春1.19倍)
2018年11月 255(7.0%)
2017年11月 254(7.0%)
2016年11月 257(7.6%)
2018年10月 196(7.3%)
2017年10月 205(7.5%)
2016年10月 197(7.5%)
ほらね?(^_^;)
北は、8月の時に「ここ3年と比べると割合は低いのですが、隔年傾向がある高校なので注意が必要です(順番通りなら今年は上がる?)元々南を志望者割合で抜いたことは一度もないのですが、それにしても差が付きましたね…」とコメントしましたが、昨年に続き割合は上がってきません。このまま行くと今年も昨年並みの低倍率ということになりそうですね。
札幌西(今春1.50倍)
2018年11月 315(8.7%)
2017年11月 307(8.5%)
2016年11月 308(9.1%)
2018年10月 213(7.9%)
2017年10月 216(7.9%)
2016年10月 195(7.4%)
8月の段階で「去年までははっきりとした隔年傾向がありましたが、それは崩れてしまいました。ただ、志望者割合と倍率にかなり高い正の相関がみられる学校ですので、そこからいくと今年は今までにない高倍率を記録するかも」とコメントした西は、若干落ち着いたものの、それでも昨年と同じか上回る確率で相変わらずの人気の高さをうかがわせます。今年も1.4倍台後半から1.5倍台も十分にあり得ますね。
札幌東(今春1.50倍)
2018年11月 304(8.4%)
2017年11月 281(7.7%)
2016年11月 211(6.2%)
2018年11月 223(8.3%)
2017年10月 221(8.1%)
2016年10月 183(7.0%)
え?( ゚д゚)
例年、10月に比べて割合が下がるのが東なんですが、今年は上がりましたよ…8月の段階では「4年前の開成普通科廃止から、高い志望者割合と高倍率が続いています。もう、倍率下がりませんね…下がる要素がないです」とコメントしていましたが、手がつけられませんね。昨年は1.50倍で収まりましたが、4年前のようなこと(当初倍率1.69倍)も現実味を帯びてきました。
ちなみに、裁量問題受験者の中でのTOP校志望者の占める割合は
2018年11月 1175(32.5%)
2017年11月 1163(32.0%)
2016年11月 1058(31.2%)
2018年10月 827(30.8%)
2017年10月 851(31.1%)
2016年10月 781(29.7%)
と、じわじわと数字を上げてきています
札幌旭丘(今春1.56倍)
2018年11月 295(8.1%)
2017年11月 262(7.2%)
2016年11月 224(6.6%)
2018年10月 203(7.5%)
2017年10月 158(5.8%)
2016年10月 173(6.6%)
いやいやいやいや(^_^;)
これは危険な数字が出ましたね。今年は東と旭丘に集中する形ですか…
8月には「ここ2年程、8月の志望者割合はずっと減り続けていたのですが、今年は久々に上昇。ただ、志望者割合に関係なく、ここ数年は2015年を除けば1.4〜1.5倍台をキープ」と書きましたが、これは1.5倍台ではすまなさそうな雰囲気になってきました。
札幌月寒(今春1.29倍)
2018年11月 253(7.0%)
2017年11月 228(6.3%)
2016年11月 247(7.3%)
2018年10月 147(5.5%)
2017年10月 191(7.0%)
2016年10月 187(7.1%)
10月のデータを見た時はどうなることか(2年連続の低倍率もあるのか)と思いましたが、11月は持ち直してきました。8月には「いい意味で安定してますね、志望者割合も倍率も。昨年は、久々に1.3倍を割り込みましたが、TOP校からの志望校変更が少なかったからでしょうか?今年も上位層は強気の傾向が見られるので、意外と今年も倍率は落ち着くかもしれません」と書きましたが、さすがに今年は例年並みの1.4倍台前半でしょうか。
北広島(今春1.36倍)
2018年11月 155(4.3%)
2017年11月 146(4.0%)
2016年11月 146(4.3%)
2018年10月 116(4.3%)
2017年10月 124(4.5%)
2016年10月 132(5.0%)
北広島は、8月の段階で「以前は志望者割合もそれほど高くなく、倍率も1.1倍台が続いていましたが、ここ2,3年の上昇っぷりには驚きを隠せません。今年は過去2年を上回る志望者割合で遂に3%を超えました。ただ、昨年もひょっとすると1.4倍台があるかもと思っていたところ、1.36倍と若干下げたことから、ひょっとすると北広島の志望者の許容範囲の限界に近付いているのかもしれません。だとすると、今年も1.4倍をギリギリ超えないくらいに落ち着くかも」とコメントしていましたが、実際その通りにここ2年と同じくらいの割合に収まっています。やはり、札幌から通うとなるとJR沿線でないと厳しいということが大きいのでしょう。
札幌手稲(今春1.29倍)
2018年11月 106(2.9%)
2017年11月 123(3.4%)
2016年11月 130(3.8%)
2018年10月 89(3.3%)
2017年10月 91(3.3%)
2016年10月 92(3.5%)
手稲は8月の段階で「ここ3年は1.2倍台後半で倍率は安定。志望者割合も大きな変動はありません。今年も同じ程度なのではないかと」と言っていましたが、11月になり急激に割合が下がりました。これだけでは何とも言えないので1月次第なところがありますが、1月も同じような感じだとしばらくぶりの1.1倍台前半もあるかもしれません。
札幌新川(今春1.45倍)
2018年11月 234(6.5%)
2017年11月 251(6.9%)
2016年11月 211(6.2%)
2018年10月 217(8.1%)
2017年10月 195(7.1%)
2016年10月 170(6.5%)
8月は「これは危険な感じがしますね…志望者割合の増え方からいっても、1.5倍を超えても不思議ではありません。ただ、北広島の所でも話しましたが、それぞれの学校で「見えない上限」があったりするものなんですよね。それが新川は1.5倍の可能性もあります」と言っていて、10月の割合を見た時にはついに1.5倍の壁を超えるのかと思いましたが、11月は少し落ち着きました。それでも、高い割合には違いないので1.4倍を切るようなことはないと思います。
札幌藻岩(今春1.23倍)
2018年11月 141(3.9%)
2017年11月 146(4.0%)
2016年11月 139(4.1%)
2018年10月 118(4.4%)
2017年10月 113(4.1%)
2016年10月 115(4.4%)
藻岩は、8月に「割合についてはホント安定しています。隔年傾向は継続中ですので、今年は単純に倍率は上がりそうです(1.3倍台前半)」と言っていましたが、10月、11月も見事なほどのぶれなさです。隔年傾向通り1.2倍台後半から1.3倍台前半でしょうか。
札幌啓成(普)(今春1.06倍)
2018年11月 118(3.3%)
2017年11月 110(3.0%)
2016年11月 73(2.2%)
2018年10月 93(3.5%)
2017年10月 98(3.6%)
2016年10月 71(2.7%)
近年、1.2倍を超えたことがないのが啓成普通科。8月の段階では「昨年、近年最低の志望者割合だったので、2年連続定員割れかとビクビクしていたのですが、何とかそれは免れました。でも、理数科から回ってくるとしても、かなりの低倍率が続いていますからね…最早一過性のものではなく、何か根本的な原因があるのだと思うのですが(^_^;)学級減の話が出てこないのが、ホント不思議です」と書いていましたが、まあ昨年並みの割合は維持しています。1.1倍台前半ですかね。
札幌北陵(今春1.18倍)
2018年11月 160(4.4%)
2017年11月 185(5.1%)
2016年11月 155(4.6%)
2018年10月 112(4.2%)
2017年10月 122(4.5%)
2016年10月 106(4.0%)
北陵は、8月に「昨年は近年で最高の志望者割合だったのが、ふたを開けてみると倍率が下がりました。8月道コンの結果よりも、弱いながらも隔年傾向の方が信頼性が高いということですね。じゃあ、今年は上がるんでしょう」と言っていましたが、10月・11月とも割合は下がりました。ほんと、ここは読めません。こんな感じでふたを開けると高倍率だったりするんですよ(^_^;)新川の倍率次第かもしれませんね。
大麻(今春1.12倍)
2018年11月 88(2.4%)
2017年11月 101(2.8%)
2016年11月 111(3.3%)
2018年10月 65(2.4%)
2017年10月 89(3.3%)
2016年10月 82(3.1%)
大麻は、8月に「2016年は以前の水準に戻ったのですが、昨年は1.1倍台前半に逆戻り。それでも定員割れしないだけ、まだマシなのかもしれません。志望者割合は近年最低。定員ギリギリの可能性も高いです。啓成といい大麻といい、厚別区ー江別市方面の学校は、何でこんなに人気なくなったんでしょうかね…単純に北広島に集まっているからだとは思うのですが(ここにも内申インフレの影響が)」とコメントしましたが、10月・11月と割合は回復しません。これはいよいよ定員割れの危機ですね…
札幌清田(普)(今春1.26倍)
2018年11月 137(3.8%)
2017年11月 131(3.6%)
2016年11月 122(3.6%)
2018年10月 107(4.0%)
2017年10月 110(4.0%)
2016年10月 122(4.6%)
8月の段階では「昨年の8月は志望者割合で近年最高をマークし、本番ではどうなることかと思っていましたが、さすがに、ここ2,3年の倍率上昇傾向を嫌ったのか、2015年レベルに落ち着きました。今年は志望者割合を大幅に下げていますが、かと言って以前のような1.1倍台まで倍率を下げるとは思えないんですよね。意外と前年並みに落ち着くような気がします」と言っていましたが、10月・11月ともに目立った動きはありません。前年並みと考えてよさそうです。
札幌平岸(普)(今春1.73倍)
2018年11月 147(4.1%)
2017年11月 181(5.0%)
2016年11月 151(4.5%)
2018年10月 114(4.2%)
2017年10月 133(4.9%)
2016年10月 132(5.0%)
8月の段階では「1.73倍ってひと昔前の平岸の倍率ですね。さすがに2016年の1.33倍は低すぎだと思っていましたが、一気に反動が出てしまいました。志望者割合も以前高いまま。さすがに昨年の倍率を嫌う受験生が一定数いると思うので倍率は下がりますが、1.5倍台程度でしょうね」とコメントしていましたが、ここに来て一気の割合低下。昨年の高倍率を嫌っている層が予想以上に多いようです。1.4倍台の可能性も出てきましたね。
札幌稲雲(今春1.14倍)
2018年11月 104(2.9%)
2017年11月 113(3.1%)
2016年11月 104(3.1%)
2018年10月 79(2.9%)
2017年10月 70(2.6%)
2016年10月 70(2.7%)
8月の段階では「志望者割合も倍率も、そんなに目立った増減がない学校です。いい意味で平和かな」と言っていましたが、10月・11月も目立った動きはなく。例年通りの1.1倍台ですかね。
というわけで、駆け足ですが石狩管内の裁量問題採用校についてだけですが、志望者動向を書いてみました
「何だ!国際情報の普通科がないぞ!」
と思われる方がいるかもしれませんが、定員80名でしかも推薦で24名決まるところの傾向を予測するのはなかなか難しいです
ただ8月に「はっきりとした傾向は掴みづらいのですが、志望者割合は近7年で最高です。そして、隔年傾向が強い学校だったのが去年で崩れてしまったので、今年どちらに振れるのかも正直わかりません。しかし、2013年からは低くても昨年の1.5倍弱ですから、下がることはないでしょうね。」とコメントしていて、10月・11月の志望者も増えているところを見ると、3年前の1.89倍に迫る勢いを見せていると言えます。
最後に
毎年、倍率云々の記事を書いている私が言うのも何ですが、1.5倍未満で倍率がーって騒ぐのもどうかと思います
1.5倍を超えると、さすがに志望者の3分の1以上が不合格ですから無視できないものにはなってきますが、それにしたって志望者の平均なら合格なわけです
TOP校や準TOP校であれば、ボーダーライン前後にかなりの数の受験生がひしめくことになりますが、それ以外の高校は結構な差がついているのが現状です
そんなギリギリのラインで志望校を受験すること自体「どうなの?」と思わないでもないです(高校入学後にその学校のレベルについていけるかも含めて)
倍率も志望校選択の要素の一つだと思いますが、それを最上位に捉えては欲しくないかなと思います
それでは、今日はこのへんで