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「学びや むげん」代表のたかとりーなが日々考えていることです
道内国公立大学合格者の道内出身比率

例年、北大の道内比率は話題になることが多いのですが、北大以外の道内国公立大学について語られることはあまりありませんでした


「北大以外の大学に、道外からわざわざ来る人なんているの?」


そう思っている人も多いかもしれませんが、意外?な結果が出ましたよ


なお、旭川医大や札幌医大のような医大、帯広畜産大学など特殊な大学、北大の中でも獣医学部や水産学部など、そもそも全国的に見て学部設置の少ない学部については取り上げませんでした




あと、これは合格者の数字であって入学者ではありません

稀に国公立大学の合格という結果が欲しくて、行くつもりのない大学を受験するというケースもあることをご承知おきください

※大学名の後に学部(前期/後期)・道内比率


北大(学部別に見ていくと大変なので、こちらの方で特徴別に分けてみました)


文系総合 21.5

理系総合 28.2

(数学・物理・生物・化学・総合の各選抜群の合計)

文系学部別(前期) 49.3

(文・教育・法・経の合計)

文系学部別(後期) 17.0

(文・教育・法・経の合計)

理系学部別(後期) 14.5

(理・工・農の合計)


理系についてはついに3割を切りましたね…それに比べて文系の前期日程は学部別では5割近くあります。


これは、言葉は悪いですが、わざわざ北大の文系学部に来るメリットが少ないからではないかと推測されます(地元の国公立で十分だとの判断があるのでしょう。道外の国公立大学について調べてみても面白いかもしれません。)


後期については、前期で北大より上位の大学を受験して不合格だった生徒が受験しているという面(後期は確実に合格したいという意識が強い)と、道内で前期で北大を受験した生徒は後期では出願をしていないのではないかという両方の要素から、このようになったものと考えられます。


小樽商大

前期 97.7

後期 90.3


ここまで道内勢が多いとは思いませんでした(^_^;)まあ、札幌から通学できるというのは魅力ですからね。


北大のところでも書きましたが、経済学部は比較的どこの大学にもあるので、小樽商大を受験するレベルの道外勢には他の選択肢が数多くあって、小樽商大を選ぶ必要性がないのでしょうね。(わざわざ受けるには小樽商大のレベルが高いということです)


そうでなければ、他大学と比べて独自性がないor道外に向けて大学の良さを発信できていないということなのかもしれません。


北見工大

前期 24.7

後期 22.8


今回一番驚いたのがここです。でも、よく考えてみるとわかるような気もします。


まず、高校生の数が多い札幌からの時間的距離の遠さ。高校生の面談でもよく話に出るのですが、札幌から北見に行くのと名古屋に行くのでは時間的にも料金的にもほぼ変わらないのではないかと思います。札幌ー北見間がJRで4時間半、片道9000円です。札幌から名古屋まで、市街地から空港までの時間を入れてもLCCを使えば同じ時間・値段で行けます(先月のブログフェスで実証済み)


次に、北見工大の入試の特殊性ですね。同じくらいの偏差値帯の国公立大学の後期日程は軒並みセンター試験のみで合否を決めるのに対し、二次試験が用意されています。しかも後期日程の定員も前期とほぼ変わりません。なので、センター試験で失敗したけれど国公立大学に行きたいという子の受け皿になっているように思います。


室蘭工大

前後期計 59.8


北見工大と同じ工業大学ですが、こちらは道内比率が高いです。やはり、札幌からの距離の近さ(でも通学はできない)が大きいのでしょう。


ちなみに室蘭工業大学は出身都道府県別の数字をHPで出してくれていて、以前から多かったのですが、ここ数年愛知県の合格者が突出しているんですよね…青森や岩手を押さえて道外で1位ですよ(^_^;)


だいぶ遡って調べてみたところ、LCC(ジェットスター)が新千歳―中部間に就航してからハッキリと増えていますね。


それとも、私の考えすぎで、たまたま愛知県の高校生に北海道(室蘭工業大学)が人気があるのでしょうか?國立先生、調べてみてください(笑)


釧路公立大

前期 23.3

中期 42.8


釧路公立大は経済学部のみの単科大学です。さっき、経済学部は地元にあるから外からは受けないって言ったじゃないかと思うかもしれません。私も、この結果には驚いています。


札幌から遠いという所と、比較的楽に入ることができると思われているのでしょうかね。


公立はこだて未来大

前期 48.7

後期 48.0


これは妥当な結果のように思います。函館の高校から弘前大学の受験が現実的であるように、新幹線が開業して青森や岩手などからの受験生が増えているのでしょう。


そして、函館はなぜか札幌から近いと思われているというフシもあるのでは…


名寄市立大

栄養 69.4

看護 94.6

社会福祉 50.0

社会保育 44.2


これは意外でした。栄養や看護はやはり地元に大学や短大、専門学校と選択が多いため、あえてここを受験する必要がないということなんだと思います(それは他の大学も同様)。驚いたのが社会福祉・社会保育。半分以上が道外ですか…というか、地方都市全般道内比率低いですよね。


北海道教育大

(札幌校)

前期 92.3

後期 100

(旭川校)

前期 88.1

後期 83.7

(釧路校)

前期 59.7

後期 53.2

(函館校)

前期 43.5

後期 44.9

(岩見沢校)

前期 73.3

後期 80.7


札幌、旭川、岩見沢の高さと比べて、釧路、函館の低さが際立ちます。教育大ですよ?大体地元にありますって。でも函館校は私の時代から東北の子が多かったんですよ。なぜか長崎の中学校の同級生がいたりしましたし(笑)


いかがでしたか?


この記事で何が言いたいかと言うと「道内の国公立(北大以外)を受けるのでさえ、道外勢との競争である」ということです


道内の地方都市の高校生


「北大は無理でも、地元の○○なら行けるだろう」


その考えは甘いかもしれませんよ?


それでは、今日はこのへんで



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